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日本文化としての日本酒を学ぶ
34カ国44名の研修生が白鶴酒造株式会社、株式会社浜福鶴銘醸を訪問しました

 

2013年2月15日

国際交流基金関西国際センターでは、官公庁、地方公共団体、企業、教育施設など、外部機関と幅広く連携し、効率的で効果の高い事業の実施に努めています。

Nihonshu20130215-1.jpgこのたび、大阪国税局のご協力により、関西国際センターで日本語を学んでいる若手外交官、公務員、研究者など34カ国44名の研修生たちが日本酒の魅力について学び、酒蔵を実地見学する「日本文化体験研修」に参加しました。

研修は午前中の講義と、午後の実地見学の2部構成で実施しました。

午前中は、関西国際センターで、日本酒の基礎知識について学びました。

Nihonshu20130215-2.jpg冒頭、大阪国税局の鈴鹿良夫・課税第二部長から、開講のご挨拶をいただき、研修生は、日本では国税庁が酒類業を所管していること、酒類の需要振興や輸出環境整備のための取り組みを多々行っておられることを知りました。

Nihonshu20130215-3.jpg続く、大阪国税局課税二部鑑定官室の辻博之・主任鑑定官のご講義では、日本酒が古くから人々の生活に密接な関わりをもちながら発展してきた様子について、神話や万葉集の歌も引用しながらお話いただきました。

日本酒の製造技術についても、酵母と麹菌を巧みに利用した酒造りの仕組みについて、図や写真を使いながら、わかりやすくご紹介いただきました。精米歩合や産地・蔵などによって、また「冷」や「燗」など飲み方によって、味わいが異なるとのご説明に、研修生たちは真剣に聞き入っていました。

Nihonshu20130215-4.jpgご講義のあとも、会場からは、「精米後の糠や米粉はどこにいくのか」、「機械化が進んだ現在、製造方法はどのようにかわってきたか」など、活発な質問が寄せられました。糠や米粉は、家畜の飼料になったり、お菓子など食料になったり、大切に使われていること、微生物の存在すら知らなかった時代から、杜氏たちによって受け継がれてきた匠の技は、機械化が進んだ現在でも守られていることをご説明いただいて、研修生たちは皆、認識も新たに、関心を深めていました。

Nihonshu20130215-5.jpg午後は、灘に移動し、白鶴酒造株式会社、株式会社浜福鶴銘醸の蔵や資料館を見学しました。

白鶴酒造株式会社では、近藤恭一・取締役経営企画室長から「日本酒には、日本の歴史や文化が凝縮されていると同時に、最先端の技術も活用されています。蔵や資料館の見学を通じて、日本酒への理解を深めて下さい。」とご挨拶いただき、グループに分かれて本店三号工場と資料館を見学しました。

Nihonshu20130215-6.jpg本店三号工場では、原料処理、製麹、酒母(酛)づくり、発酵、圧搾の各工程を見学しました。蒸米や麹、醪を口に含んで味わい、発酵の過程でぷつぷつと音をたてながら炭酸ガスが発生している様子を目で見、香りを嗅ぎ、日本酒の製造過程を五感で感じることができました。

Nihonshu20130215-7.jpg白鶴酒造資料館は、大正初期に建造され、昭和40年代中頃まで実際に使われていた本店一号蔵を改造して開設された資料館です。桶や甑、酒槽など、実際に使われていた道具類を保管し、それら貴重な資料を配置して昔ながらの酒づくりの工程が再現されています。研修生たちは、本店三号工場で見学してきた現代の酒造りと対比させながら、興味深く資料を見学していました。

Nihonshu20130215-8.jpg株式会社浜福鶴銘醸では、塩田光明・支配人から、六甲山の花崗岩を通り抜けてきた名水「宮水」、兵庫県で生まれた酒米の「山田錦」、「丹波・但馬杜氏」と呼ばれる酒づくりのプロフェッショナルたち、お酒を市場に運搬するための港湾と、灘の酒造りを支えてきた数々の好条件についてご紹介いただきました。

Nihonshu20130215-9.jpgそして、名物蔵人の宮脇米治氏に、蒸米と麹と水を櫂で丁寧にかき混ぜて酒母を育てる「生もとづくり」の工程で蔵人たちが歌う「もと摺り唄」をご披露いただき、実際に桶と櫂を手にとって「もと摺り」を体験しました。

Nihonshu20130215-10.2.jpgNihonshu20130215-10.1.jpg白鶴酒造株式会社、株式会社浜福鶴銘醸、二つの蔵見学の締め括りは「きき酒」。海外からの外交官・公務員・研究者にも、日本酒の良さをわかってもらえたようです。

人々の生活と密接にかかわりながら発展し、最先端の科学技術も導入しながら受け継がれている「酒づくり」に、日本の「ものづくり」のエッセンスを感じることができた「日本文化体験研修」でした。

 

大阪国税局、白鶴酒造株式会社、株式会社浜福鶴銘醸の皆さま、ご協力有難うございました。

Nihonshu20130215-11.1.jpg Nihonshu20130215-11.2.jpg

 

※本年1月11日の閣議決定「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を受け、クールジャパン推進の一環として「日本産酒類の輸出促進連絡会議」が新設され、3月12日に初会合が開催されました。


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