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2013年度米国JET記念高校生訪日研修の実施について(報告)

 

米国JET記念高校生訪日研修は、JETプログラムにより来日し外国語指導助手として活躍中に、東日本大震災により亡くなられた二人のアメリカ人、テイラー・アンダーソンさん(石巻市)とモンゴメリー・ディクソンさん(陸前高田市、2009年度国際交流基金全国JET日本語教授法研修修了者)の業績を讃え、将来日米の架け橋となることが期待されている米国人高校生の訪日研修を行うもので、2011年度に発足しました。三回目となった本研修の実施にあたっては、たくさんの機関ならびに個人の皆様から、多大なご支援・ご協力をいただきました。皆様に厚く御礼申し上げるとともに、全米から選抜された32名の高校生の日本での2週間のハイライトをご報告申し上げます。


(2011年度、2012年度は、「米国JET記念高校生招へい事業」という事業名称で実施致しました。)

 

【日程】
日本滞在は7月9日から23日までの2週間。
7月6~7日、23~24日はロサンゼルスでの来日オリエンテーションと帰国報告会。

【協力機関】(五十音順)
石巻NEWSée、石巻市立渡波小学校、一般社団法人はなそう基金、NPO法人底上げ、NPO法人陸前高田市支援連絡協議会 Aid TAKATA、大阪府立泉北高等学校、関西アメリカンセンター、Kiwi club、公益財団法人宮城県国際化協会、仙台白百合学園中学・高等学校、The U.S.-Japan Council、駐大阪・神戸米国総領事館、テイラー・アンダーソン追悼基金、米国大使館、宮城県石巻好文館高等学校、Miyagi AJET、宮城県国際経済・交流課、宮城県仙台東高等学校、ホテル望洋、陸前高田市教育委員会、陸前高田市立高田東中学校

 

7月9日(火):開講式・オリエンテーション

研修初日の開講式・オリエンテーションでは、研修スケジュールや目標について確認し、日本語でお互いに自己紹介しました。

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7月10日(水):大阪府在住JET OBラフラー先生のお話

13US 20130710-1.jpg2010年から2012年まで大阪府熊取町で外国語指導助手として勤務され、現在も大阪にお住まいのジョナサン・ラフラー先生にお越しいただき、ラフラー先生の日本とのかかわり、外国語指導助手としてのお仕事、日本での生活、東日本大震災直後の緊急支援をはじめとする社会的な活動、将来のビジョンについて、ご自身の経験に即しながらお話していただきました。

 

東北研修旅行7月12日(金)から17日(水)まで
7月12日(金)東北研修旅行1日目:午後 陸前高田市立高田東中学校訪問

大阪から空路で花巻へ。花巻空港からバスで陸前高田市に移動し、陸前高田市立高田東中学校を訪問しました。高田東中学校は、東日本大震災でお亡くなりになったモンゴメリー・ディクソンさんが外国語指導助手として教壇に立っておられた広田中学校、小友中学校、米崎中学校が統合して、今年(2013年)4月に発足した中学校です。
高田東中学校では、同校を訪問していた岩手県内陸部の高校生たちと一緒に、阿部重人・前米崎中学校校長先生から東日本大震災での被災体験について、お話していただきました。指定避難所であった市民会館に逃れた人々の多くが亡くなり、お向かいの市役所屋上に逃れた人々は難を逃れたこと、極限の状況で運・不運が人々の命を左右したこと、生かされた命をせいいっぱい生きていかなければならないと考えていること…阿部先生のお話に、岩手県内陸部の高校生たちも、アメリカの高校生たちも真剣に聞き入っていました。

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お昼休みは各クラスに分かれて、お昼ご飯。アメリカの高校生たちにとって、はじめての「給食」体験で、地元の食材を使った心のこもったご飯を美味しくいただきました。

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午後の授業では、「習字」のクラスに参加しました。先生方や2年A組の皆さんに教えていただきながら、筆の持ち方や姿勢、基本的な筆遣いについて学び、最後に、みんなで「絆」という字を書きました。

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続く交流会では、特別ゲストが、高田東中学校の3年生とアメリカの高校生たちを待ってくださっていました。ヴァイオリンプロジェクト「千の音色でつなぐ絆」の中澤宗幸さんとヴァイオリニストの千葉清加さんです。
ヴァイオリン・ドクターの中澤さんは、「瓦礫になってしまった木材からヴァイオリンをつくり、その音色を、被災した全ての人たちへ届けたい」と、陸前高田の瓦礫の山を探索し、流木のなかから見つけ出した材をつかってヴァイオリンを制作されました。いま、中澤さんの思いに賛同する演奏家たちが、「被災された方を励まし、亡くなられた方に鎮魂の祈りを捧げ、震災でおきたことを風化させずに世代を超えて語りつないでいこう」と、中澤さん制作のヴァイオリンを使用してコンサート活動を展開しておられます。この日は、中澤さんによる趣旨説明の後、千葉さんが、エルガーの「愛の挨拶」を演奏してくださいました。ヴァイオリンの奏でる美しい調べに、高田東中学校の生徒たちも、アメリカの高校生たちも、静かに聞き入っていました。

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続く交流会では、高田東中学校の3年生たちが、「今年(2013年)4月に、3つの中学校が統合して高田東中学校が発足したこと、5月に実施した運動会では、全校生徒が紅白に分かれて戦い、白熱した試合に、みんな、出身中学校の違いを乗り越えて一致団結したこと」を、英語で紹介し、運動会で歌った応援歌も披露してくれました。

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そのあと、小グループにわかれて、自己紹介をしたり、ゲームをしたり、みんなで楽しい時間を過ごしました。

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交流会のあと、熊谷広克副校長先生が、NPO法人陸前高田市支援連絡協議会Aid TAKATAの村上清代表の通訳のもとで、震災前の陸前高田の風景と、津波が押し寄せてきたときの様子、被災直後から現在に至る陸前高田の風景をスライドでみせながら、被害の大きさについてお話してくださいました。
「たくさんの大切な人、大切なものを失って、震災後2年以上たっても、家族の会話のなかで震災を話題にすることができませんでした。いま、国内外からの訪問者を前にして、被害の状況や被災者の思いを伝えねばと思い、語り始めました」という熊谷先生の言葉に、アメリカの高校生たちは、陸前高田の人々が失ったものの大きさを痛感し、心を開いて体験を共有して下さった熊谷先生への感謝の気持ちを新たにしました。

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7月12日(金)東北研修旅行1日目:夜 ホテル望洋の加藤社長、NPO法人底上げのメンバーとの交流

陸前高田市訪問中の宿舎となった気仙沼市のホテル望洋で、代表取締役社長の加藤英一氏のお話を伺うことができました。加藤社長は、ご自身も家を失い、家族の安否もなかなか確認できなかった震災直後から、ホテル望洋で70日間にわたって100~200人の被災者を受け入れ、様々な関係者と連携しながら被災者支援にあたられました。
「震災は、私たちから家と生まれ育った町を奪いました。でも、震災のあと、これまでの人生のなかで出会い、時が流れるなかで疎遠になっていた人たちがかけつけ、手を差し伸べてくれました。若い方々と多くの出会いがあり、新しい絆が生まれました。いまも、合意形成の難しさや被災者支援における格差など、課題山積ですが、復興にむけて、一歩ずつ進んでいます。」という加藤社長の言葉に、心を打たれました。
その後、小グループに分かれて、小中高生の学習支援を中心に大学生のボランティアコーディネートを行っているNPO法人底上げの成宮崇史理事やボランティアの皆さんから、活動の内容やボランティア活動するようになった動機など、お話を伺いました。

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7月13日(土)東北研修旅行2日目:午前 気仙沼市・陸前高田市視察

午前中、気仙沼市内、陸前高田市内を視察しました。被災地の光景を、実際に自分たちの目でみて、アメリカの高校生たちは改めて衝撃を受け、言葉を失っていました。気仙沼市では第18共徳丸の前で、陸前高田市では追悼施設の前で、震災で亡くなった方々の冥福を祈りながら、黙祷を捧げました。

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7月13日(土)東北研修旅行2日目:午後 日米高校生サミット in 陸前高田2013への参加

午後は、特定非営利活動法人陸前高田市支援連絡協議会 AidTAKATA主催、一般社団法人はなそう基金共催による「日米高校生サミット in 陸前高田2013」に参加しました。AidTAKATAの村上清代表、はなそう基金の佐藤徳之氏の総合司会のもとで、はなそう基金のファシリテーターの皆さんに助けていただきながら、大船渡高校、高田高校、住田高校から参加した22名の高校生たちと一緒に、「海外から多くの人が訪れる気仙地域にするためには、何が必要だろうか?」をテーマに話し合いました。

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オープニングでは、「日米高校生サミット in 陸前高田2013」を主催し、大船渡高校、高田高校、住田高校の先生方の協力を得て事前準備を進めてくださったAidTAKATAの村上清代表から企画趣旨を説明。戸羽太・陸前高田市長も応援にかけつけて下さりました。当センターの加藤所長も、高校生たちに「がんばって!」と激励しました。
13US 20130713-3.jpg「被災地でこそ、海外とつながり、人の輪をつくっていける若い世代の育成が重要」と、陸前高田市で英語学習のコーチングを継続実施しておられる「はなそう基金」の佐藤徳之氏から、今日のテーマやスケジュールについて説明。エネルギッシュでユーモアにあふれた佐藤氏の語りに、みんな、引き込まれ、目を輝かせていました。

小グループにわかれて、「はなそう基金」のファシリテーターの皆さんに助けていただきながら、アメリカの高校生たちは日本語で、日本の高校生たちは英語で、「気仙地域を海外の人たちに魅力的なところにするにはどうしたらよいか」アイデアを出し合い、自分たちの意見をまとめていきました。

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発表会では、グループのなかで助け合いながら、話し合いの結果を発表しました。「祭りやイベントを開催する」、「震災記念公園をつくる」、「ホームステイを通じて、交流を深める」など、若者らしい、元気な提言がたくさん発表されました。

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13US 20130713-5.3.jpgサミットの締めくくりに、久保田崇・陸前高田副市長からスピーチをいただきました。

プレゼンテーションを終えて、みんな、にこやかな表情です。

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サミット終了後は、みんなで夕食交流会。日米の未来を担う高校生同士の絆が深まりました。

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7月14日(日)東北研修旅行3日目: 午後 Miyagi AJET交流会への参加

13US 20130714-1.jpg仙台では、宮城県内のJETプログラム参加者がお互いに助け合い、JETプログラムをよりよくしていくために結成しているボランティア団体Miyagi AJET (Miyagi Association for Japan Exchange and Teaching)主催の交流会に参加しました。

13US 20130714-2.jpgまず、ハロルド・バギノンMAJET会長による武道ワークショップで、日本の格闘技の様々な型を体験。続いて、交流会のために宮城県内から集ったJETの皆さんに、国際交流員(CIR)や外国語指導助手(ALT)の仕事内容・やりがい、日本での暮らしについてお話いただきました。「JETプログラムに応募するには、どのような手続きが必要でしょうか?」、「応募するには、どのくらい日本語力が必要でしょうか」、「JETプログラムの任期が終わったら、何をする予定ですか」など、高校生たちは真剣そのもので、たくさんの質問が寄せられていました。

 

7月14日(日)夕刻~15日(月)夕刻(東北研修旅行3~4日目):仙台ホームステイ

仙台でのもうひとつのハイライト、ホームステイは、公益財団法人宮城県国際化協会と仙台白百合学園中学・高等学校の多大なご協力を得て実現しました。大村 昌枝 宮城県国際化協会次長兼企画事業課長と青木タマキ 仙台白百合学園中学・高等学校校長先生、加藤誠当センター所長のご挨拶のあと、ホストファミリーと対面しました。

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対面式のときには緊張した面持ちだった高校生たちでしたが、ホームステイのあと、とびっきりの笑顔で帰ってきました。「ホストファミリーと本当の家族のようになれた。」、「また、来年も仙台に遊びにきたい」、「これからも、メールでやりとりを続けたい」と、高校生たちから嬉しい報告がたくさん寄せられました。

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7月16日(火)東北研修旅行5日目:石巻市訪問

13US 20130716-1.jpg石巻市訪問では、宮城県庁国際経済・交流課の田中充氏、国際交流員のタチアナ・ゾロタリョーヴァ氏、ルーク・ハップル氏、宮城県教育庁義務教育課ALTアドバイザーのジェフリー・カーナー氏、テイラー・アンダーソン追悼基金日本事務局長の寺田美穂子氏、テイラー・アンダーソンさんが英語を教えておられた英会話サークルKiwi Clubの佐々木恭子氏やテイラー文庫創設に協力された木工作家の遠藤伸一氏にご同行いただきました。
石巻に向かうバスの中で、寺田美穂子氏が、仙台では津波の被害のなかった地域でも、断水や停電がおこり、被災地への物流が途絶えて不自由したこと、子供たちも炊き出しや瓦礫の除去など様々なボランティア活動に参加したことなど、写真等を使いながら、仙台の人たちの体験を共有してくださいました。

 

7月16日(火)東北研修旅行5日目:午前 石巻市立渡波小学校訪問

テイラー・アンダーソンさんが教壇に立っておられた石巻市立渡波小学校は、東日本大震災で大きな津波の被害を受けました。現在は、石巻市立稲井中学校の校庭に建てられた仮設校舎で授業を継続しておられます。

13US 20130716-2.jpg高校生たちを出迎えてくださった千葉和俊教頭先生から、「津波で学校を失った子供たちは、震災後、他の小学校や中学校の教室を間借りさせてもらって勉強を再開しました。そして今、稲井中学校の校庭にプレハブの仮設校舎をたてさせてもらって、勉強を続けています。来年の4月には、再建された元の校舎に戻れる予定です。震災直後から現在に至るまで、渡波小学校は、テイラー・アンダーソンさんのご遺族をはじめ、いろいろな方々に協力していただきました。今日、子供たちは、皆さんとお会いできるのをとても楽しみにしています」と、暖かい歓迎のお言葉をいただきました。

テイラー・アンダーソンさんのご遺族は、テイラーさんが英語を教えていた7つの学校に「テイラー文庫」を創設し、テイラーさんが好きだった児童図書60冊と学校が選ぶ200冊以上の本を寄贈されました。テイラー文庫設置プロジェクトは、美しい本棚を制作された木工作家の遠藤伸一氏や英語の児童書の翻訳にあたった公益財団法人宮城県国際化協会、Miyagi AJET、東京アメリカンクラブなど様々なボランティア・団体の支援を得て実現し、渡波小学校では、現在もテイラー文庫の整備・運営のための努力が続けられています。

テイラー文庫を前に、本棚制作にあたられた遠藤伸一氏から、お話していただきました。震災で3人のお子さんを亡くされたこと。絶望し、生きる意味を失っていたときに、人々の温かい思いに接し、救われたこと。お子さんたちの先生でもあったテイラー先生のご両親が、石巻の子供たちのために、テイラー文庫創設を計画しておられると聞き、テイラー先生の生きた証しを残したいという、ご両親の強い思いを感じたこと。天国の三人の子供たちが誇りに思うような生き方をしたい、そして、震災を風化させず、震災によって失われた命が教えてくれたことを伝えていきたいと考えていること・・・。遠藤氏の静かな語りに、みな、真剣に聞き入っていました。遠藤氏は、避難所の渡波保育園で出会った仲間たちと「チーム わたほい」を立ち上げ、被災者互助の活動を続けておられます。

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テイラー文庫見学のあと、渡波小学校の3年生たちとの交流会に参加しました。一緒にゲームをしたり、子供たちが描いた絵を見せてもらったり、楽しいひと時でした。

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その後、渡波小学校旧校舎に移動しました。津波で浸水し、使用できなくなった1階部分の窓を覆っている板に絵を描いたのは、渡波小学校の子供たちです。子供たちの、大切な学校への思いが、アメリカの高校生たちにも伝わってきました。

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7月16日(火)東北研修旅行5日目: 午後 宮城県立石巻好文館高校生との交流

午後は、石巻好文館高校の皆さんと石巻市内を見学しました。まずは、好文館高校で昼ごはん。スケジュール説明やグループ分けなど、石巻好文館高校の高校生たちが司会進行を担当して下さいました。

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7月16日(火)東北研修旅行5日目: 午後 日和山にて―Kiwi Club 佐々木恭子氏のお話

旧北上川の西岸に位置し、石巻湾、そして東日本大震災で壊滅的な被害を受けた門脇・南浜地区を臨む日和山の山頂で、テイラー・アンダーソンさんが英語を教えておられた英会話サークルKiwi Clubの佐々木恭子さんにお話していただきました。

佐々木さんのお話は、テイラーさんや佐々木さんのお父様を含む1万8千人の死者・行方不明者に捧げる黙祷と柴田トヨさんの二編の詩「被災者の皆様に」、「被災地のあなたに」の朗読から始まりました。

大切な娘さんを亡くし、悲しみにくれながらも、「テイラーは、私たちに不幸になって欲しいとは思っていないと思います」と語ったテイラーさんのお母様、ジーンさんの言葉に、「亡くなった人々が、残された家族にどう生きて欲しいと思っているか」聞いたように思ったこと、震災直後から石巻の人々を支援し、「テイラーさんが生きていたら望んだであろうこと」を実現しようと尽力されているお二人の姿にいつも力づけられていること、今回の震災で、防災教育の徹底や防災意識をもった都市計画の必要性を痛感したこと…佐々木さんの言葉に、アメリカの高校生たちも、石巻好文館高校の高校生たちも、真剣に聞き入っていました。

13US 20130716-7.1.jpg 被災者の皆様に  柴田トヨ

あぁ なんという ことでしょう
テレビを見ながら
手をあわすばかりです
皆様の心の中は 今も余震がきて
傷痕がさらに
深くなっていると思います
その傷痕に
くすりをぬってあげたい
人間 誰しもの気持ちです
私も出来ることは
ないだろうか 考えてます
もうすぐ百歳になる私
天国に行く日も 近いでしょう
その時は 日射しとなり
そよ風になって
皆様を応援します
これからも辛い日が
続くでしょうが
朝はかならず やってきます
くじけないで!
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13US 20130716-7.3.jpg  被災地のあなたに   柴田トヨ

最愛の人を失い
大切なものを流され
あなたの悲しみは
計り知れません
でも 生きていれば
きっといい事があります
お願いです
あなたの心だけは
流されないで
不幸の津波には
負けないで

 

7月16日(火)東北研修旅行5日目: 午後 石巻NEWSée訪問と武内宏之館長のお話

続いて、石巻 NEWSéeを訪問し、武内宏之館長(石巻日日新聞社常務取締役)にお話していただきました。
津波の被害を受け、電気も新聞社の輪転機もストップするなか、石巻日日新聞の記者たちは、手書きの壁新聞で、各地の被害状況や避難所の様子、支援物資やボランティアの情報など、石巻の人々が必要としている情報を伝え続けました。石巻 NEWSéeでは、手書き壁新聞の実物や被災直後の石巻地域の写真を見学することができます。
泥水につかりながら取材し、汚泥を掻き分けながら避難所に壁新聞を配達したこと、震災当日から1日も休まずに新聞を発行しつづけたこと….武内館長の静かな言葉から、当時の凄まじい状況、そして、逆境に屈せず、石巻の人々に寄り添い続けた石巻日日新聞の関係者たちの力強い姿が伝わってきました。 

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7月16日(火)東北研修旅行5日目: 夕刻 Kiwi Clubの皆さん、近隣のJET ALTとの交流会

夕刻、テイラー・アンダーソンさんが英語を教えていた英会話サークル Kiwi Clubの皆さんや石巻市近隣に勤務しておられる3人のJET外国語指導助手たちが駆けつけて下さいました。Kiwi Clubの皆さんから、「テイラーさんとは、英語の授業だけではなく、一緒に山に登ったり、お祭りに行ったり、楽しい時間をすごしました。テイラーさんとおなじ、アメリカの高校生たちを心から歓迎したいです」と暖かい歓迎の言葉をいただき、テイラーさんを偲びながら、短くも楽しいひとときを過ごしました。

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7月17日(水)東北研修旅行6日目: 午前 宮城県立仙台東高等学校訪問

仙台では、宮城県立仙台東高等学校を訪問しました。津波によって壊滅的な被害を受けた閖上地区や福島出身の高校生たちの被災体験、日本各地・世界各国から差し伸べられた支援や復興の状況など、仙台東高校の高校生たちが次々に英語で発表してくれました。

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交流クラスでは、「世界に伝えたい、仙台の魅力」と題して、ディスカッションを行いました。アメリカの高校生たちは、仙台滞在中に見つけた仙台の魅力について日本語で話し、仙台東高校の高校生たちは、「歴史」、「食べ物」、「祭り」などのテーマを設定して、写真や実物資料を手に、仙台の魅力を英語で説明。笑顔の絶えない楽しい時間を過ごしました。

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7月18日(木)午前 大阪府立泉北高等学校訪問

東北研修旅行から戻った翌日、大阪府立泉北高等学校を訪問し、芸術の授業に参加させていただきました。続く交流会では、泉北高校OBの大前拓也さんをはじめとする団体Investorの皆さんにファシリテーター役をつとめていただいて、グループ・ディスカッションを行いました。Investorは関西圏の大学生が中心になって運営している団体で、防災教育を目的としたスタディツアーや講演活動などを実施しておられます。「大規模な災害がおこった場合に、あなたは、災害発生から5分後、15分後、1時間後、1日後、1週間後、1ヶ月後に、何をしているだろう?」というテーマ設定に、アメリカの高校生たちは、被災地での体験を思い出しながら、「私だったら何をするだろう」と考え、発言していました。

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7月18日(木) 午後 駐大阪・神戸米国総領事館訪問

午後、泉北高等学校の高校生たちと一緒に駐大阪・神戸米国総領事館を訪問し、パトリック・ジョセフ・リネハン総領事やキース・ロメル関西アメリカンセンター館長に、ご自身の日本との関わりや総領事館のお仕事について、お話いただきました。その後、各部署の領事の皆さんに加わっていただいて小さなグループで質疑応答。日米関係の最前線で活躍しておられるアメリカの外交官の皆さんのお話は、日米の高校生に良い刺激となりました。

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7月19日(金) 午後 文化体験

帰国の日が近づき、研修成果発表会のための準備も佳境に。午後には、浴衣を着たり、和太鼓を演奏したり、日本の伝統的な文化を体験しました。

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7月20日(土)~21日(日)ホームステイ

大阪府立泉北高等学校の高校生のご家庭にホームステイさせていただきました。「仙台との言葉の違いや関西弁を学ぶことができました。」、「時間がたつのが早すぎます」、「来年も大阪で会う約束をしました」と、皆、日本での最後の週末を泉北高等学校の高校生と一緒に満喫しました。

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7月22日(月) 夕刻 発表会

研修締め括りの発表会では、大阪府府民文化部都市魅力創造局の中村昌也 国際課長、大阪府立泉北高等学校の仲原克仁先生挨拶、JET OBのジョナサン・ラフラー先生、大阪府立泉北高等学校高校生、ホストファミリーの皆様など、多数の方々にご出席いただいて、グループごとに日本での経験について発表しました。
気仙沼の第18共徳丸の前で出会ったおばあさんにお供えのお花をわけていただいて、一緒にお祈りをしたこと、陸前高田の追悼施設(TAPIC45)の内側―津波によって破壊され、鉄骨がむき出しになってしまった旧ショッピングセンターをみて津波被害の大きさに改めて衝撃を受けたこと、石巻で小学生たちの描いた絵に感動したこと、各地での子どもたち、高校生との出会い……個々の参加者の貴重な経験を、皆で共有することができました。

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7月22日(月) 夕刻 修了式・歓送会

修了式では、泉北高等学校の仲原克仁先生や、大阪府府民文化部都市魅力創造局の中村昌也国際課長から、「皆さんの発表から、私も大阪の高校生もたくさんのことを学びました。そして、皆さんが一生懸命日本語を学んでおられる姿は、私たちによい刺激となりました。これからも、よく学び、日米の絆をより強くしていくための架け橋になってください」と暖かいお言葉をいただきました。
歓送会では、歌を歌ったり、ピアノやオカリナを演奏したり、ダンスしたり……名残惜しい会となりました。

加藤所長から修了証書を授与

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ご多忙の中、厚いご支援ご協力を賜りましたテイラー・アンダーソンさんとモンゴメリー・ディクソンさんのご遺族の皆様、石巻 NEWSée、石巻市立渡波小学校、一般社団法人はなそう基金、NPO法人底上げ、NPO法人陸前高田市支援連絡協議会 Aid TAKATA、大阪府立泉北高等学校、関西アメリカンセンター、Kiwi club、公益財団法人宮城県国際化協会、仙台白百合学園中学・高等学校、The U.S.-Japan Council、駐大阪・神戸米国総領事館、テイラー・アンダーソン追悼基金、米国大使館、宮城県石巻好文館高等学校、Miyagi AJET、宮城県国際経済・交流課、宮城県仙台東高等学校、ホテル望洋、陸前高田市教育委員会、陸前高田市立高田東中学校の皆様、高校生サミットで、復興に向かう陸前高田市の未来を語っていただいた戸羽太陸前高田市長、ボランティアで様々なご協力を下さった個人の皆様、本当にありがとうございました。


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