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平成28年度専門日本語研修(文化・学術専門家)2ヶ月コースが修了しました!

[ 協力機関 ]:

和歌山大学  http://www.wakayama-u.ac.jp/

神戸大学大学院国際文化学研究科 http://web.cla.kobe-u.ac.jp/

国立文楽劇場  http://www.ntj.jac.go.jp/bunraku.html

 専門日本語研修(文化・学術専門家)は、海外の研究者・大学院生(日本に関する社会科学・人文科学を専門とする者)および海外の図書館司書、博物館・美術館等の学芸員を対象に、研究や業務における情報収集・情報交換および研究成果発表に必要な日本語習得を目的として実施している研修です。

 今回は12の国・地域から16名が参加し、6月9日より8月3日まで実施しました。この2ヶ月のコースでは、日本語の「話す」「聞く」「読む」「書く」の各能力向上を図るほか、研究活動・専門業務に役立つ日本語を研鑽するための授業を提供しており、また、日本の伝統文化(茶道・書道・華道)を体験したり日本の大学を訪問したりする機会を設けることで、日本社会への深い理解を促しています。

 

本日は、今回の研修のハイライトをご紹介します。

【日本語授業・研究活動】

 論文執筆や専門分野の日本人へのインタビューに役立つ日本語を学びつつ、各々の研究テーマに沿って自主的に研究活動を計画し4日間の自主研修旅行として関東地方にも赴き、各自の研究に関連する学術機関や図書館を訪れ、資料を集めるなどの活動を行いました。

 研修終盤の7月27日には発表会を行い2ヶ月の成果として、全員がプレゼンテーションやポスター発表を行いました。日本語での発表に緊張もみられましたが、全員が堂々と発表することができました。当日は和歌山大学附属図書館の渡部幹雄館長にもお越しいただき、ベトナムや台湾の司書による各自の図書館についての発表や、和歌山における江戸後期の漢詩「竹枝詞」に関する中国の研修生のポスター発表を聞いていただくとともに、お互いに情報交換もしていただくことができ、とても充実した発表会になりました。

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【神戸大学訪問】

 7月15日には神戸大学大学院国際文化学研究科 坂井一成教授および同研究科の大学院生の皆様のご厚意により、昨年度に続き、学生さんと研修生の交流会を実施することができました。はじめにグループディスカッションを行い、お互いの研究や大学院生活などについて話したことで、同世代の大学院生・研究者同士で打ち解けることができ、研修生には日本語会話の実践の場にもなり、視野を広げる良い経験となりました。ディスカッションの後には教室から飛び出し、神戸市を見渡せるキャンパス構内のガイドや社会科学系図書館のご案内をしていただき、図書館では研究に必要な資料を何冊も見つけた研修生もおりました。

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【和歌山大学訪問】

 7月22日には和歌山大学を訪問し、日本や和歌山の文化に関する連続講座"JAPAN STUDY"から、アニメ研究で著名な津堅信之先生の講義を聴講しました。日本と海外のTVアニメ放映システムの違い、ジブリ映画の特長、日本アニメ草創期の歴史的背景や、日本アニメの「禅」的な魅力など、幅広い話題によって全ての研修生が知的な刺激を受けることができました。

 講義の後は20名以上の学生さんとランチをとりながらの交流、そして和歌山大学附属図書館の見学へと移りました。附属図書館では渡部館長から直接、図書館内をくまなくご案内いただき、発展と改善をしつづける同館の魅力を紹介していただくとともに、最後には、壁一面ホワイトボードになったスタディールーム(もとは館長室だったものを、より多くの学生が来館できるように改装したそうです)にて、同館のコンセプトや、世界と日本の色々な魅力を持つ図書館の様子について、渡部館長が実際に視察された際の写真も見ながら、幅広いお話を聞くことができました。研修生が普段、研究のためによく利用する海外の図書館の話題もあり、お互いをより身近に感じることができました。

*関西国際センターと国立大学法人和歌山大学は、国際文化交流の推進ならびに国際的に活躍できる人材を育成することを目的とし、平成24年6月1日より連携協定を結んでいます。

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【国立文楽劇場訪問】

 7月28日には、大阪市内にある国立文楽劇場を訪問、モリエール「守銭奴」を基にした、井上ひさし作「金壺親父恋達引(かなつぼおやじこいのたてひき)」を鑑賞しました。公演前には、人形遣いの吉田和生様から、実際に使う人形の種類や仕組みの解説をしていただき、研修生も人形を動かす体験をして、想像以上に難しく、体力を使う芸能の一端を感じることができました。また、舞台裏の見学という貴重な機会もいただくことができ、すっかり文楽劇場や文楽人形を好きになった研修生たちは、その後の公演ではより一層熱心に、楽しみながら演目を鑑賞していました。

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【修了式・歓送会】

 8月2日に実施した修了式・歓送会には、和歌山大学附属図書館 学術情報課の山中節子課長をはじめ、お世話になったホストファミリーの方々や地域の皆様にお越しいただきました。研修生からは代表として米国ウィスコンシン大学のサムさんがご挨拶し、この2ヶ月で磨いた日本語で、皆様への感謝を伝えました。他の研修生もそれぞれ、ホストファミリーや地域の方と歓談し、日本でできたご縁を大切にする気持ちを再確認していました。

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 今回の専門日本語研修(文化・学術専門家2ヶ月コース)は、国立文楽劇場・神戸大学大学院国際文化学研究科・和歌山大学、泉州地域のホストファミリーや文化体験の先生方をはじめ、関係の皆様の多大なるご協力により、研修生全員が日本文化や社会を深く理解し、各自の専門活動に役立つ日本語を研鑽することができました。

 改めまして、本研修にご協力いただきました皆様、そして本研修にご関心をお寄せいただいた皆様に厚くお礼を申し上げます。


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