研修参加者レポート

日本語教育キャパシティビルディング 東南アジア日本語教員養成大学移動講座(インドネシア)


平成26年度日本語教育キャパシティビルディング

東南アジア日本語教員養成大学移動講座(インドネシア) 

研修期間:2014年10月28日-2014年12月11日

 

◆大学生参加者レポート

 

プログラムについて

 この6週間のプログラムには、インドネシアから32人が参加しました。インドネシアの大学で日本語を勉強している大学生21人と、日本語を教えている教員11人です。このプログラムの名前は長いので、短く「CI」と呼んでいます。
 このプログラムでは、自信をつけて日本語を使ったり、実際に日本の文化と社会について体験したり、具体的に日本語学習の目的や方法について考えたりすることが目標です。そのために、日本理解とディスカッションや、スピーチや、インタビューや、日本語バラエティなどのクラスがあり、京都の金閣寺や、伏見稲荷大社や、清水寺への研修旅行に参加して、狂言と能を見たり、和太鼓や合気柔術や書道を体験したりしました。その他にも、長南小学校と岸和田高校を訪問したり、立命館大学と関西学院大学を訪問してインタビューをしたりしました。

レギ(インドネシア教育大学)

 

日本語の授業

 このプログラムには、色々な授業があります。例えば、日本理解とディスカッション、スピーチ、インタビュー、日本語バラエティ、情報リテラシーです。授業を始める前にプレイスメントテストがあって、クラスが3つに分けられました。授業では、色々な新しい言葉や表現を学び、伝統的な文化や日本人の生活なども勉強することができました。
 日本理解とディスカッションの授業では、日本の伝統や結婚や仕事や教育などについて、自分の国と比べながら、たくさん話しました。その時、私たちは一人ずつ自分の意見を積極的に話しました。また、スピーチの授業では、私たちは2回スピーチをしました。1回目のスピーチのテーマは大学生の生活についてで、2回目のスピーチのテーマはインドネシアについてです。そして、そのテーマから、自分で選んだトピックに関してスピーチを作って、先生と相談してから、みんなの前で発表しました。それから、インタビューの授業では、インタビューする方法を勉強しました。グループを作って、グループで選んだテーマについて、地域の方と大学生に4回インタビューをしました。そして、研修の最後に発表会で結果を発表しました。日本語バラエティの授業では、ホームビジットのために電話会話を勉強したり、日本の大学生から若者言葉と方言を教えてもらったりして、とても楽しかったです。情報リテラシーの授業では、私たちは日本語でコンピュータが使えるようになりました。コンピュータで日本語入力ができるようになったし、日本語で電子メールを送れるようになったし、インターネットで情報を集めることできるようになりました。
 これらの授業のおかげで私たちはみんな大変勉強になり、私たちの日本語の能力が上達したと思います。

シンチャン(ディポネゴロ大学)

 

文化体験

 このプログラムでは、三つの文化を体験することができました。和太鼓、書道、合気柔術です。研修生はみんなで和太鼓を体験することができました。書道と合気柔術はどちらか一つを選んで、体験しました。どれを選んでも、全部楽しかったです。本当にいい経験になりました。
 和太鼓を体験する前は、和太鼓の先生が見本の演奏をしてくれました。その後、先生が私たちに和太鼓のやりかたを教えてくれました。最初、先生が演奏したときは、簡単そうだと思いましたが、やってみると想像したほど簡単ではありませんでした。しかし、最初は難しかったですが、練習すれば練習するほど、慣れていきました。和太鼓を練習するとき、私たちは六つのグループに分かれました。各グループは三人いました。練習してから、二つのグループずつ、演奏をしました。
 合気柔術は和太鼓よりも、さらに体を動かします。疲れましたが、楽しかったです。合気柔術の文化体験で、短い時間でしたが、私たちは少し自分を守る方法を習いました。パンチとキックを習うだけではなく、木刀や杖の使い方も習いました。少し習っただけでも、役に立ちます。それに、畳の上で練習しましたから、安全です。
 書道クラスでは、私たちは自分の好きな漢字を書きました。自分の好きな漢字を書くまえに、先生は漢字のサンプルを見せてくれたので、みんなはその漢字を見て、練習しました。書道を書くときは、落ち着かなければなりません。急いで書いたら、書いた字が悪くなると言われました。たくさん書く練習をしてから、自分の好きな漢字を書きます。自分で書いた漢字は持って帰ります。本当に楽しかったです。

 ラシド(北スマトラ大学)

 インドネシア1.png     合気柔術                          書道

インドネシア2.png

和太鼓

 

交流会

 6週間の研修の中で、私たちはたくさん交流会をしました。インタビューの授業でも、私たちはグループにわかれて、たくさんの日本人にインタビューしたり、交流をしたりしました。私たちは、関西国際センターの周りの地域の方々、そして立命館と関西学院大学の学生たちにインタビューしました。同じ日本人でも、年齢が違うので、意見やインタビューの結果は面白いです。今の日本や日本人のことだけではなくて、昔の日本や日本人についてもわかりました。
 インタビューの授業以外に、私たちは長南小学校や岸和田高校に訪問しました。交流だけではなく、小学校では、インドネシアを紹介したり、小学生たちと給食を食べたり、掃除したり、遊んだりしました。岸和田高校では、研修生の先生方がインドネシアを紹介したり、高校生たちと一緒に授業を受けたりしました。
 さらに、センターでの研修の間も、他の研修を受けている日本人や外国人と食堂で食事をするときなどに交流することができました。ですから、授業や研修のプログラムの中だけではなくて、休憩や食事のときにもたくさんの交流会のチャンスがあったと言えます。私にとって、とても大切な45日間でした。

ヒルワ(ジャカルタ国立大学)

インドネシア3.png           関西学院大学                       立命館大学

インドネシア4.png     (地域の方々)            関西国際センター    (大学生)

 

研修旅行

 このプログラムでは、私たちは勉強だけではなく、研修旅行にも行きました。一回目は11月10 日で、二回目の研修旅行は11月21日でした。一回目の研修旅行では、伏見稲荷神社と清水寺と甘春堂という店に行きました。
 伏見稲荷神社には、赤くて大きい鳥居があります。この神社の前にきつねの像があります。また、この神社は千本鳥居で有名です。神社には重軽石があります。願い事を思い浮かべながら石を持ち上げて、石が軽かったら、願い事が叶うと言われています。伏見稲荷神社へ行った後、清水寺へ行きました。この寺にも恋占いの石があります。目をつぶって、前に歩いて、この石を見つけられたら、恋がうまくいきます。また、この寺には恋愛、健康、勉強の三つの滝があります。最後に、私たちは甘春堂へ行きました。甘春堂は和菓子を作るお店です。ここで、和菓子を手で作ってみたり、抹茶を飲んだりしました。
 二回目の研修旅行は11月21日に行きました。この研修旅行では、私たちは金閣寺へ行ったり、能と狂言を見たりしました。湖の上に立つように見える金閣寺は、秋に来たので、きれいな紅葉が見られました。とてもきれいでした。そのあと、能と狂言を見に行きました。能と狂言は日本の伝統的な演劇です。能の登場人物は面をつけて、演じます。また、狂言の登場人物は、ユーモアのある物語を演じます。とても面白かったです。この二回の研修旅行はとても印象に残りました。

 メタ(スマラン国立大学)

 

インドネシア5.png         金閣寺                           伏見稲荷神社

インドネシア6.png          甘春堂                         清水寺

 

感想

 この6週間の研修はとても面白くて、楽しくて、役に立つ研修だと私たちは思います。インドネシアの日本語学習者にとって、日本語を話すのは一番難しいです。ここにある3つの授業は全部会話の授業ですから、日本語で話す自信を持てられるように本当に役に立ちます。特に研修の学生たちは今、日本語で話すのにもっと自信を持ちます。そして、日本の文化も楽しく紹介してくれましたから、分かりやすくて、もっと知りたくなる気がします。日本語でコンピューターの使い方や、日本語バラエティ(表現、若者言葉、オノマトペ)や、色々な日本語の教科書などの知識をまらえて、本当にうれしくて、私たちの日本語の勉強の役に立ちます。ファシリティーやサービスなど良かったし、関西国際センターの人たちやほかのプログラムの研修生も優しかったので、困ることがなくて、たくさんのいい思い出が出来ました。ですから、忘れられない6週間でした。

 

 

◆教員参加者レポート

 

ウリップ・ザエナル・ファナニ(スラバヤ国立大学)
ウルファ・スティヤルティ(ブラウィジャヤ大学)
タミタ・イスラミ・インドラスワリ(ジョグジャカルタ・ムハマディヤ大学)

 

研修プログラムについて

 この研修にはインドネシアから大学生21人、日本語教師11人、合計32人が参加しました。研修の目的は二つに分かれていて、日本語教師の目的は教授力・日本語力を高めるほかに、異文化理解を深めます。それから、大学生の目標はこれまで学んだ日本語を実際に使ってみたり、日本文化・社会を体験したりします。そのため、日本語授業のほかに(能と狂言、和太鼓、書道、合気柔術)を体験したり、ホームビジットや小学校・高校・大学訪問などのプログラムをしました。あべの橋 防災センターを見学したときは、地震の体験もできました。また、研修旅行もあり、みんなで金閣寺・伏見神社・和菓子作りの店へいきました。

 

教員のプログラムと活動

1. 教授法
タスク開発と素材収集。インドネシアの授業場面をイメージしながらいろいろなタスクを想定して、学生に見せたいものの写真を撮ったり、地図やパンフレットなど集めたり、日本の生活の中にある音を収集したりしました。
2. 授業参観
学生の授業への参加、教師だけを対象にした講義などのほか、研修プログラムへの参加を通していろいろな日本語に触れ、日本語の知識を増やして、今の日本語教育についての理解を深め、授業力の向上をはかりました。
3. 交流
日本や日本人に対する理解を得るために、様々な立場や世代の日本人と交流する機会を得ました。大学生との交流、小学生、高校生、地域の方との交流会をもちました。
4. 大学訪問
日本の大学を訪問して、将来の留学の役立つ情報を得ると共に、交流を行いました。
5. 成果発表
6週間の日本での研修の集大成として、大学生参加者に対して日本文化・社会をテーマにした授業を行いました。

 インドネシア7.png                                                          京都研修旅行・伏見稲荷大社

 

 研修全体を通し、センターにいる間、楽しい日々を過ごすことができました。勉強だけでなく、自分の好きなこともすることができました。例えば、カラオケルームで自分の好きな日本語の歌を歌って日本語の勉強にもなりました。また、ホームビジットや学校訪問に参加し、教育関係のことや日本社会についてさらに知ることができました。また、大阪オリエンテーリングの時には、親切な日本の方に出会うことができ、素晴らしい体験ができました。

 

これからの研修生へのアドバイス

1.  短い研修でも、できるだけたくさん日本人の友達を作ってください。
2.  授業がないときは時間を上手に使ってください。
3.  カラオケルームやピアノが用意してありますので、歌が好きな人はたくさん使ってください。
4.  インターネットやモバイルで簡単に連絡できる時代となりましたので、帰国後でも連絡をとりあってください。
5.  所変われば品変わる、日本は自分の国と違うところがあるかもしれませんが、異文化理解を体験できる貴重な機会になると思います。

 

 本研修の実施にあたっては、関西学院大学、立命館大学、大阪府立岸和田高等学校、泉佐野市立長南小学校をはじめ、様々な機関からご協力をいただきました。誠にありがとうございました。



ページの先頭へ