日本語教育シンポジウム「ひらく・つなぐ・つくる 日本語教育の現場」国際交流基金関西国際センター

国際交流基金関西国際センター

分科会3:インターネットでつくる

概要

関西国際センターでは、これまでに「すしテスト」「日本語でケアナビ」を開発し、インターネットを使った日本語学習を支援してきました。ITの世界は日々進化しています。

この分科会では、私たち一人ひとりがそれを活用して何ができるのかについて考えたいと思います。

まず、事業、業務、個人それぞれのレベルで、日本語学習支援サイトを制作した方々に、そのコンセプトやプロセス、制作における苦労などについて話していただきます。その後、フロアをまじえて話し合い、インターネットを活用して何かをつくることについてみんなで考えます。後半は、各サイトのデモンストレーションの時間とし、制作者とともにそれを見ながら、小グループで自由に意見交換します。

司会

三浦 多佳史(関西国際センター日本語教育専門員)

流れ

1. 日本語でケアナビすしテストみんなの教材サイトの紹介

2. 事例報告

インターネット日本語しけん「すしテスト」の開発
廣利正代(関西国際センター日本語教育専門員)
キーワード:試験サイト、世界の日本語学習者、年少者、仕掛けと仕組みづくり、システム制作者との分業

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国際交流基金は、初中等教育段階の日本語学習者向けにインターネット日本語テストサイト「すしテスト」を開発しました。2004年3月の一般公開以来、世界中の日本語学習者に利用されています(2008年1月11日現在登録者数120,907人、2007年1月から12月の平均アクセス数[トップページのアクセス数]は18,470件/月)。
「すしテスト」は、「いつでもどこの国でも、受験者が楽しみながら自分の日本語能力を試すことができる」を基本コンセプトに、試験課が関西国際センターに属していた2001年度より開発に着手したものです。報告者は主担当として企画・開発に携わりました。  日本語テストの名前がなぜ「すしテスト」なのでしょうか?それはこのテストを受けてもらえればおわかりいただけると思いますが、「テストですし」というアイデアは実にひょんなきっかけから生まれたものでした。
分科会では、そんな誕生秘話も含めた「すしテスト」の開発過程を振り返りながら、我々なりに工夫した点・苦労した点をお話することによって、「インターネットでつくる」ことの面白さ、難しさについて参加者の皆様と一緒に考えてみたいと思います。

日本語コースのためのIT活用
矢澤理子(関西国際センター日本語教育専門員)・角南北斗(ウェブデザイナー)
キーワード:日本語コース、コースのコミュニティ、協働作業、アイデアのストック、無料サービス

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関西国際センターの一部の日本語コースでは、コース専用のサイトを作り活用しています。この取り組みを始めて4年になりますが、サイト作りの方向性は徐々に変化してきています。
当初は、複数の機能を揃えたポータルサイトを作り、それを最適な形にしていくようにしていたのですが、同じコースであっても、年度ごとの細かな内容や参加者の特性の違いによって、サイトに必要な機能やデザインが年度ごとに大きく異なることがわかりました。
そこで、何もかも1つのサイトでまかなうのではなく、単機能のWebサービスなどを組み合わせて使うことを始めています。最近は無料でありながら十分な機能を持ったWebサービスが次々と登場しており、これらを適時活用すれば、年度ごとにポータルサイト全体を作り替えるのに比べ、時間と費用を抑えることができます。
分科会では、そのようなWebサービスを紹介しながら、それらを日本語コースにどう活用してきたか、うまく活用するにはどんな点に気をつけるべきか、についてお話したいと思います。

ブログを使った情報発信
村上吉文(日本語国際センター客員講師)
「むらログ 日本語教師の仕事術」
キーワード:仕事術(ライフハック)、ブログの効用、発信した分だけ情報は集まる、簡単・無料・キレイ

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最初はモンゴル人が日本語でブログに日記を書いてその広告収入で生活できるかを検証したかったのですが、そのうちに自分がブログでの情報発信にハマってしまいました。現時点でのコンセプトとしては、机上の空論ではない実践的な仕事術を紹介しています。インターネットの発展により仕事の効率が何倍にもあがるようになりましたが、その恩恵を受けていない日本語教師が多いので、彼らを念頭に置いて書いています。
ネタは日々の授業から思いつくままに書くこともありますが、RSSリーダーなどから常時飛び込んでくる最新の情報を「これは日本語教師ならどう使えるか」という視点で考えてみることが多いです。発想を大切にしているので、いいアイデアを思いついたら通勤電車の中でパソコンを開いて書き始めることもあります。
メリットは、情報を発信すればするほど、ブログのコメント欄や個人的なメールを通して、関連した情報が集まるようになることです。また、仕事に関する情報発信なら、非常に強力な営業ツールにもなります。このブログが雑誌で紹介されたこともあるし、そこから仕事ももらえます。現在は書籍化のお話もいただいています。
最後に、新しく気がついたことを多くの人が少しずつ発信していけば、世界はより住みやすい場所になると思います。皆さんにも是非ブログでの情報発信をおすすめしたいと思います。

素人でもこんなことをしています
三浦多佳史(関西国際センター日本語教育専門員)
「日本語教師お役立ち情報室」
キーワード:ワードでホームページ、受け手の立場、難しくない、ゆるやかながんばり

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「日本語教師お役立ち情報室」は管理者(報告者)が日々の仕事で作ったいくつかの素材を集めたサイトです。それも、あまり専門的な知識を持ち合わせていなくて、わりと強引なやり方で運営しています。中身は、ブラジル勤務のときにはじめた、ちょっとした日本語授業のアイデアなどをつづった「メルマガこうししつ」のバックナンバーの公開。はじめは学習者用、それから自分が使いやすいものへと作り直した日本語教育関連サイトのリンク集。関西国際センターで学ぶ学習者が東京旅行するときに便利なようにと作ってみた「東京旅行ガイド」のページなど。それらへの窓口として運用しています。 もともとマイクロソフトオフィスのワードで作ったものを、ウェブページ保存してサーバーにアップしただけの、素人でも簡単にできるつくりです。
管理者がコンピュータの素人なので、作り手というよりもいつも「自分が見るならばどうだろう」という受け手の立場に立つことを心がけています。それから、「できるときに、したいときにやろう」という緩やかながんばりも心がけています。
自分の気づきやアイデアを、インターネットを通じて多くの人に知ってもらうのはそんなに難しいことではありません。だってわたしでもやってますから。

3.フロアを交えたディスカッション、質疑応答など

4.デモンストレーション

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